2019/9/3に放送されたTBS系テレビ番組『この差って何ですか』ではミニトマトとプチトマトの差を紹介されていました。確かに言われてみれば小さいトマトを『ミニトマト』と呼ぶ人と『プチトマト』と呼ぶ人がいますよね。その違いには理由があるのでしょうか。
ミニトマトとプチトマトの違い・なぜ呼び方が違う?
ミニトマトもプチトマトも同じもので世代や地域によって呼び方を変えていると思われている方も多いのではないでしょうか。私も実際にこの番組を見るまではミニトマトとプチトマトの違いは全くないと考えていたので、本来の意味を知って驚きました。
番組内では信州大学農学部の特任教授である稲熊隆博先生が「ミニトマトとプチトマトは同じものだと思われていますが明確な差があります。ミニトマトとは、小さなトマトの総称で、小さいトマトは全てミニトマトと呼びます。プチトマトとは、ミニトマトの品種の1つです。」と解説されていました。
参考:『この差って何ですか』
つまり、図で表すとこんな感じ。☟☟
小さいトマト(重さ10~20g程度)を全てミニトマトと呼ぶので、その中の品種の1つがプチトマト。つまりプチトマトをミニトマトと呼んでも問題ないということになります。しかし、ミニトマトをプチトマトを呼んでしまうと、それは品種がプチトマトでない場合に誤った表現になってくるということなのです。
また、野菜ソムリエプロとなった森之翼君は『くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館』では同じようにプチトマトは品種であることを明かされています。
「プチトマトっていうのは昭和50年頃に家庭菜園の品種として結構種が流行ったんですけど種が開発されてそれの品種の名前がプチトマトなんです。それで 小さいトマトが結構 一般的になってきてその 色々な品種が出てきたのでそれを 小さいトマトをまとめてミニトマトというようになったんです。」
参考:くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館
言われてみれば世代が上の方の方が『プチトマト』と呼ぶ方が多い気がしますよね。それはこの家庭菜園の品種として流行した経緯がありそうです。
また、稲熊隆博先生は『この差って何ですか』で、
「小さなトマトは昭和初期に日本にありました。その当時は小型トマトとか、小さなトマトと呼ばれていました。しかし、トマトといえば大きなトマトという固定概念があったため、小さなトマトは市場に出回らず昭和50年頃爆発的にヒットして発売されたのがプチトマトです。『タキイ種苗』という種メーカーさんが小さなトマトの種を発売しました。その種にプチトマトと名前を付けて発売されて爆発的に売れました」
参考:『この差って何ですか』
と解説されていました。
プランターでも栽培できるトマトの種を『プチトマト』と呼ぶようになったということなので、スーパーで見かける小さいトマトはミニトマトということになりますね。つまり家庭菜園などでベランダで作るミニトマトの種の品種名が『プチトマト』ということになります。
ミニトマトとプチトマトの違いは品種、そしてどのように流通してきたかによってその差がわかるということです。
ミニトマトという名前はいつ生まれた?
プチトマトが生まれた経緯はわかりましたが、小さいトマトが小型トマトと呼ばれていた時期からどのようにして『ミニトマト』という総称が生まれたのでしょうか。
稲熊隆博先生は『この差って何ですか』で、
「プチトマトがヒットして以降、農家さんが色々な品種の小さいトマトを栽培するようになり市場にも流通量が増えてきました。昭和50年代後半から60年頃にかけて小さなトマトの総称としてミニトマトと呼ばれるようになりました。」
参考:『この差って何ですか』
と解説されています。
プチトマトが大ブレイクした後に農家さんが小さいトマトを栽培し、今まで市場に出回っていなかったミニトマトですが、出荷するようになり流通量が増えたといいます。今では色が全く違うものや、糖度が高いモノなどたくさん栽培されていますよね。この流通量が増えて美味しいミニトマトが流通したことで、なんと平成19年に『プチトマト』という品種は販売終了しています。プチトマトよりも美味しいミニトマトが増えてしまったため、プチトマトはもう市場には出回っていないということになります。つまり、今スーパーで見かけるミニトマトはプチトマトではないというこです。
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まとめ&感想
プチトマトの販売が終了していたということにはかなり驚きました。考えてみたら最近のミニトマトって本当に糖度が高くてどれも美味しいものばかりですよね。ミニトマトが市場に出回るようになった火付け役のプチトマトがなくなってしまったのは悲しいですが、今私たちが食べている野菜の質が上がっているのはまさに農家さんが汗水流して研究、努力し続けたおかげといえますね。以前よりも味わってミニトマトを食べたいと思ってしまいました。