お葬式といえば大切な人とのお別れの場。お葬式に参列するにあたってできればちゃんとしたマナーで参加したいものです。実際に急遽お葬式参加されていることになり、その場にいた方の真似をしたりして学ばれている方も多いのではないでしょうか。
2019/2/26に放送されたTBS系テレビ番組『その差って何ですか?』ではお葬式にまつわる礼儀作法を紹介されていました。
お葬式にもって行くもの(お香典や服装など)
番組内ではお葬式に行くまでの準備でふさわしいもの、ふさわしくないものを紹介されていました。
服装
男性
喪服持ってないんだけど、普段着ている黒いスーツでいってもいいかな?
お坊さん
これはふさわしくありません。いつも着る仕事用スーツの背中側にベントという切れ込みがありますが、喪服はベントがありません。この切れ込みがあるのがふさわしくありません。その理由は西洋で昔貴族が剣を持って武装していました。その際に着やすいジャケットが切れ込みがあるものでした(乗馬や剣を抜く際など)。しかしし、お葬式は武装する場ではなく静かにたたずんで偲ぶ場所になりますので喪服が適しているといえます。
バッグ
女性
派手じゃないし黒の革のバックだからいいかな?
お坊さん
これはふさわしくありません。革製品は牛などの動物を使ったモノになります。そのため『殺生』という意味合いがあります。よろしくはございません。本来は布生地のものが適していますがご用意できない場合は合皮のモノを用意すると良いでしょう。
アクセサリー選び
女性
真珠だし二連の真珠のネックレスをつけてけばいいよね?
お坊さん
これはふさわしくありません。真珠自体は『涙』の象徴となるため問題ありませんが、二連というのがよくありません。この二連は『不幸が重なる』と意味します。そのため一連のモノを使うようにしましょう。
お香典の準備
【1】表書き
男性
『御香典』『御霊前』『御仏前』、どの表書きを使えばいいかな?
お坊さん
なるべく『御香典』を使うようにしましょう。御香典はどの宗派でも大丈夫です。故人様は亡くなって四十九日までに旅をされると言われています。ですので仏になるまでは霊の状態です。つまり『御霊前』でも構いません。しかし、御霊前には宗派によって使えないものがあるので、御香典が一番ふさわしいといえます。ちなみに『御仏前』に関しては四十九日の法要以降にもっていくものですのでお葬式にはふさわしくありません。
【お金】
女性
新札しか持ってないや。古いお札じゃないと失礼だよね?
男性
でも折っちゃえば古いお札に変わるんじゃない?
お坊さん
こちらはふさわしいです。新札を入れてしまうと前もって不幸を予測し準備していたということになるんで1回折っていただいたりあえてシワの付いたお札をいれるようにしましょう。
他にもなかづつみに入れる際の礼儀があります。お札に印刷された人物の顔を下にします。そして裏側にしていれるようにしましょう。これは親しい方が亡くなると心が下を向くという意味があります。こういったところにも気持ちを込めて行うのが日本人ですね。
御香典の相場は?
近所の人や友人 | 3千円、5千円 | ||
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上司や先生 | 1万円 | ||
親族やお世話になった方 | 3万円、5万円 |
奇数を使う理由は『故人と切れないように。縁を長く続けるように。』という意味合いがあります。割れない数字を使うようにしましょう。但し、奥様が1万円、旦那様が1万円、合計2万円となった場合は1万円札を1枚と5千円札を2枚入れるケースもあるようです。
まとめ
いかがでしたか。日本人って本当に美しく細かいところまで心配りができる人種であることがこの準備の段階からわかりますね。年を重ねるごとに昔ながらの日本のしきたり、マナーが薄れてきてしまっていますが、日本人である以上正しいマナーを身に着けて周りの方への配慮の気持ちを忘れないようにしたいものです。